タキシード、スーツに合わせるボタンの種類と選び方

  • 2015年03月16日

オーダーでフォーマルウェアを誂える際には「生地はどこのブランドにしようか」「シングル?ダブル?」「色柄はどうしよう」など多くのことを決めなければいけませんが、合わせて「ボタン選び」もセンスが必要とされる作業です。建築家のミースの言葉を借りれば「美の神は細部に宿る」でしょうか。

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本日はスーツを含むフォーマルウェアをオーダーする際、覚えておきたいルールやボタンの種類をご紹介します。

■くるみボタン

用途:主にタキシード、燕尾服など儀礼、パーティー用の衣装 原料:表面を布、編み地などでくるんだボタン。ボタンの芯は、木製、金属製、あるいは綿を丸めたものを使う。

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タキシードでは、フロントボタンの数は一つ、表面は拝絹(ラペルのシルク)もしくは共地(スーツ生地と同じ布)でくるんだものが定番です。こちらは既成品はほとんど存在しないので工場で職人が手作業で作ります。今回THE GENTSのサンプルは全てくるみボタンで制作しました。拝絹をつける本格的なタキシードであれば、こちらが間違いなし。

■水牛ボタン

用途:上質なスーツ、拝絹無しのドレスカジュアルタキシード 原料:インド水牛、東南アジア系の水牛の角を服飾ボタン用に加工したもの。

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高級なスーツやオーダースーツではほとんどがこちらを使用します。自然な光沢感のある黒や茶系がメイン。動物の天然素材ですから、基本的に世界に同じものはありません。水牛の角は原始的な時代から使用されていたボタン素材の一つで、耐久性があり長年の使用でも変色がありません。タキシードでも拝絹がついていないカジュアルテイストのものであればこちらも検討すべきでしょう。

■ナットボタン

用途:カジュアルなスーツ、ツヤ感の無いスーツ 原料:南米エクアドルに産する熱帯植物タグワナット(ヤシ)の実を原料

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ナットボタンはプラスチックボタンよりも先駆けてボタンとして世にでました。光沢をおさえたマット感が特徴でなのでカジュアルなスーツやジャケットなどには最適です。水牛ボタンが強く、変色がないのと対照的に、使いこむごとに風合いが増していくので、ボタンの味を楽しみたい通な方にはよいかと。

■貝ボタン

用途:個性的なスーツ(シャツで使用されることが多い) 原料:白蝶貝、黒蝶貝、高瀬貝、淡水貝など本物の貝をくり抜いて作る

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貝ボタンはその名の通り本物の貝をくり抜いて出来ています。貝にもランクがあって白蝶貝が一番高級で天然の白さがあります。原産地はインドネシア、フィジー、タヒチなど東南アジア系で、THE GENTSで使用しているボタンは、それを奈良県でボタンに加工しています。奈良県川西町という町、知る人ぞ知る貝ボタンの聖地なんです。スーツにはちょっと目立ちすぎますが、シャツでは定番ですね。

■ポリエステルボタン

化学染色性がよく、発色に優れています。丈夫で割れにくく耐久性がありますがフォーマルウェアではあまりオススメしません。

■レザーボタン

レザーでくるんだボタンで、主にカントリーライクなジャケット用に使用します。

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最後に注意していただきたいのが、同じ水牛ボタンでも原産や加工のレベルで全然輝きや重厚感が違うこと。スーツだって同じウール100%なのに全然質感が違うやんけ・・・というのはよくある話ですよね。

THE GENTSのボタンは明治18年からボタン市場のトップを走ってきたメイカーさんと直接取引しております。この会社に出会うまで、どれほどボタンで悩んだことか・・・。本当に上質良いボタンつくっていらっしゃいますので是非一度店頭にてご覧になって下さいね