【保存版】新郎が結婚式で着るタキシードの着こなし&種類を総まとめ

  • 2016年09月06日

こちらのブログでタキシードの着こなしやルール、歴史などたくさんの情報を扱ってきましたが、今一度きちんとまとめたものが存在していなかったので今回総まとめをしてみたいと思います。

他のウェブサイトなんかでも類似の情報を扱ったものはありますが、如何せん「そんなのウソでしょ!」「30年前の情報?!」みたいなのも多かったので、私どもが婚礼衣装のプロとして正しい情報をお届けします。

※結構長いのでお時間があるときにでも御覧ください。

目次

  1. タキシードを含む礼服の種類
  2. 結婚式でしか見かけない「なんちゃって衣装」とは?
  3. タキシードのデザインとカラーバリエーション
  4. タキシードのルール
  5. 昨今の新郎衣装事情

(1)タキシードを含む礼服の種類とは?

ここではタキシードを筆頭に、そもそも結婚式で男性が着る洋服ってどんなのがあるの?という点にフォーカスしてみたいと思います。

と、その前に皆さんに覚えておいていただきたいことが、結婚式等で着用する礼服(礼装)は3種類に別れるということ。

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その3種類とは正礼装、準礼装、そして最後が略礼装です。

紹介順に礼装としてのフォーマル度が高いのです。

結婚式では基本的に偉い人(主賓)や主役が正礼装や準礼装、ゲストは略礼装というのが一般的なルール。(古いルールではありますが)

「主役を引き立てるために自分は略礼装です」ということです。

① 正礼装 -モーニング、テイルコート-

ドレスルールにおける正礼装とは、昼:モーニング、夜:テイルコート(燕尾服)を指します。

昼: モーニング(コート)とは?

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モーニングという名の通り、夜間には着用されない昼の礼装のことで、第一ボタンから裾にかけて切ったようなラインから、別名カット・アウェイ・フロックコートとも言われます。パンツはグレーの縞模様のコールパンツが正統派。

19世紀中頃に昼間の正礼装に制定されたのですが、フォーマル度が高すぎて、結婚式で気合の入ったお父さんが着る衣装や、叙勲や授章等で宮中に参内するときぐらいですかね。新郎が着ている例はほとんどありません。

例外的にですが、先日モナコのイケメン王子 ピエール・カシラギ王子がご自身の結婚式で着用していたのを見ました。

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ネクタイの色やジャケットの色は正式なモーニングのルールとは若干違いますが、デザインはまさにこれがモーニング。

 

夜: テイルコート(燕尾服)とは?

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燕尾服は前身頃が短く、切れ込みが入っていて、後ろ身頃がツバメの尾のように長くなっているデザインの衣装。燕だけにテイルコート(Tail coat)と言われます。

テイルコートはジャケットとパンツ以外は白で纏めるのがルール。また白い蝶ネクタイを用いることから、ホワイトタイとも呼ばれます(一方で、タキシードはブラックタイですね)

現在ですと、オーケストラの指揮者がコンサートで着たりします。

昔は天皇陛下なども参加する宮廷晩餐会の「夜の正礼装」=「ホワイトタイ」だったのですが、現在は「ブラックタイ」(タキシード)に変わりました。そういう意味では(タキシードが正礼装として認められた or 正礼装は大袈裟すぎる)ということでしょうか。

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こちらも新郎が着ている例はほとんどないです。。。が、先のピエール・カシラギ王子は夕方からの結婚式できちっと着用。流石。

 

② 準礼装 -ディレクターズスーツ、タキシード-

時代柄としても正礼装は新郎が着用するにはちょっと頑張り度が高めなことがお分かりいただけましたか?

続いては20世紀に確立された準礼装にいってみたいと思います。

男性の準礼装は昼はディレクターズスーツ、夜はタキシードです。

ディレクターズスーツ

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出典:楽天

ディレクターズスーツの由来は、第2次大戦前に欧米で流行した重役(ディレクター)の執務服です。日本におけるディレクターズスーツは、1990年代始め頃に、普通のブラックスーツの上着+ベストにパンツはコールパンツと呼ばれる縞の入ったグレーのパンツを履くようになりました。

こちらモーニングに比べると敷居も低く、日本ではわりと一般的ですが、海外のウェディングでは近年はあまり見かけません。新郎のお父様が着用なさることはよくあります。

タキシード

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弊社でオススメしているのが所謂タキシード。本来は昼のディレクターズスーツに対して、夜のタキシードという立ち位置でしたが、時代は変わり、今では昼からの結婚式に於いてもタキシードを着用するのは全く問題ありません。

タキシードの洋服のポイントは「拝絹」と呼ばれる、襟のサテン生地、黒の蝶ネクタイ、クルミボタン、「側章」と呼ばれるパンツのラインなどなど。

こちらも現代に於いてはルールが緩和されていて、特にウェディングの場合は一部のルールを残して好きなように着ていいと思います。

③ 略礼装 -ブラックスーツ-

結婚式で列席者の多くが着用するブラックスーツ。これはもうおなじみですね。

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海外ではブラックスーツで挙式する人を多く見かけますし、実際「タキシード or ブラックスーツどっち派?」みたいなトピックもしょっちゅう話題になります。

特に海外の方は結婚式でブラックスーツを着用する際に好んで黒のネクタイを締めます。日本だと葬式だのなんだので問題になりますが、実はブラックタイ×ブラックスーツは立派な婚礼衣装です。

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2)結婚式でしか見かけない「なんちゃって衣装」とは?

さて、上記の正式な礼装のルールとは別に、日本独自企画で1970年後半に生まれたのが、 ロングタキシード、ファンシータキシード、ケバケバのフロックコート の御三家。

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こちらはフロックコート。本来修道士と呼ばれる敬虔なクリスチャンや、農民が来ていた外出着のことで、日本ではナゼかこれが結婚式の衣装になっているという不思議です。

バブル時代に日本では欧米式のウェディングドレスを着る結婚式が浸透しましたが、この時ドレスの華やかさに負けないようにと、当時のウェディング関係者が作った負の遺産と言えるでしょう。

ウェディングの基本は、男性は凛と佇み、純白の花嫁のドレスを引き立てること。

そのルールを無視して「俺も俺も」的なのは本当に。。。一体誰が考えたんでしょうか。

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ポリエステルの生地をふんだんに織り交ぜて強引に光沢感を出したファンシータキシード。

タキシードなのかフロックコートなのかわからないデザインでもはやファンシーではなく「ファニー」です。

このタキシードの丈が長くなったフロックコートとの間の子がロングタキシードと呼ばれているようです。

【ちょっと一息】:何故新郎はタキシードを選ぶのか?

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ブライダル総研(リクルート)の調査によれば2015年の結婚式の男性衣装の89%はタキシードだったとのこと。もちろんその中にはファンシータキシードのような部類も入っていると思いますが、何故タキシードが選ばれるのか不思議ですよね?

理由の一つはウェディングのカジュアル化

その理由として一つは結婚式という儀礼がカジュアルになりつつあるということ。フォーマル先進国のアメリカではブラックスーツで挙げちゃう人も沢山いるくらい、日本でも昼はモーニングで、夜は燕尾服を着なければならぬ、といった呪縛はもはやありません。

かしこまったルールの多い正礼装ではなく、より手軽に礼装を楽しめるタキシードが一般的になっているのではないでしょうか。

セレブリティや雑誌の影響も

セレブリティのタキシード

最近見たセレブリティのレッドカーペット事情でも夜のパーティーだからと燕尾服を着るのはトム・ヒドルストンくらいでしょう(笑)

このようにタキシードはセレブリティの一張羅として、多くの人の目にとまり、そしてそれを雑誌が取り上げます。

最近のメンズ誌でもタキシードの特集はあっても、モーニングや燕尾服、ディレクターズスーツの特集は無いです。。。

それでは次回以降タキシードのデザインとカラーバリエーションに続きます。