新郎の衣装=派手は何故?
結婚式の新郎の衣装のイメージといえば、演歌歌手か70年台のディスコスターがステージで着ているようなツヤピカのロングタキシードを想像されると思いますが、実はそれは古い慣例で、昔の結婚式の名残りです。
日本の派手な新郎衣装は、1980年代の遺産
1980年当時、アメリカから洋風の結婚式が輸入された時代は、そもそも何を着るのが正しいのかわからなかったのです。だからその当時一番流行っていたスターのステージ衣装=主役を真似ました。
※今でこそアメリカなどフォーマル先進国ではホワイトドレスにブラックのタキシードが常識ですが、その時代はアメリカでもパウダーブルーの派手な衣装が流行っていたのです。日本の場合はその名残りが現存しています。
おそらく30年後にはそういった衣装もなくなっているはずなので、30年後に結婚式の写真を見て恥ずかしい思いをしたくない場合は、シンプルなタキシードをおすすめします。普遍的なものは不変だからです。
主役=派手というのはとんでもない恥ずかしい勘違いで、新婦のドレスを引き立てるべく、新郎は慎ましやかに凛と佇むのが正解です。
新郎が着る衣装の種類は…タキシード一択しかない
衣装の種類としては、燕尾服、モーニング、タキシード、ディレクターズスーツ、ブラックスーツなど様々。しかし、消去法で考えても、新郎に残された衣装は1種類しかありません。それはタキシードです。
※タキシードって何?という方はこちらの記事をご参考ください。
夜の正装である燕尾服はオーケストラの指揮者くらいしか今では着用しませんし、天皇陛下の出席する夜のパーティーでも今は燕尾服はドレスコードから外れました。
昼の正装である、モーニングは内閣組閣の際の写真撮影で大臣達が着るか、新郎新郎のお父様が着るくらいで、新郎が着用するには大げさすぎます。
海外の挙式のベーシックはタキシードかブラックスーツですが、ブラックスーツは日本の場合ビジネスマンも着用するので違和感がある場合、必然的にタキシードになります。
ちなみによく古い衣装屋に置いてあるフロックコートというのは正式な礼装でも準礼装もなく、ただのステージ衣装です。
※その他の衣装についての詳しい解説はこちら
2018年のタキシードトレンドはセレブに学べ
結論から言えば、皆さんが期待したような色やデザインのトレンドというのは2017年現在存在しません。今でも主流はブラックやネイビー、ホワイトといった色です。
これら、俗に言うフォーマルカラーは一生のスタンダードであり、いつの時代も恥ずかしくない色です。
え、ネイビーも?と思った方、ネイビーの由来はスーツの基礎となった軍服=海軍に由来していること、またミッドナイトネイビーと呼ばれる深い紺はタキシードの世界では暗闇で黒よりも目立つと言われており、タキシードの定番カラーです。
ただし、アイテムの素材感やサイズ感にはトレンドがあります。これはスーツも同じです。
そういったトレンドは誰から学べばよいのでしょうか?それは一番正装をすることが多い、海外のセレブリティーたちから学ぶのがよいでしょう。
彼らはディオールやプラダ、ドルチェ&ガッバーナ、グッチなど多くのブランドの広告塔であり、衣装の提供を受けていますので、そういったブランドが祝いの場や、フォーマルな場で今着てほしい衣装を提供しています。
各ブランドのインスタグラムを見てください、ゴールデングローブ賞やオスカーの度に「この人がうちのタキシード着てますよ」とポストしていますから。
それを見れば今のトレンドが分かるはずです。
ラ・ラ・ランドで大注目のライアン・ゴズリングもシンプルなホワイトのディナージャケット、足元のルブタンはベルベット素材。
※セレブリティーの着こなしはこちらから
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