一気に秋らしい装いになり、自分も慌てて秋物のスーツを引っ張り出してきました。今週の東京は雨混じりの天気が残念ですが、比較的涼しやすい気温になりそうですね。
さて、6月にアメリカで最も活躍するファッションデザイナーを決める「CFDAファッションアワード2015」が行われていたのですが、出席者タキシードレビューをしていないことに気づき、早速ポスト。
さすがデザイナーが着るタキシードはレベルが高い。歴史やルールの理解から独自のエッセンスを加えた着こなしが目立ちました。新郎さんにとっても参考になりそうなタキシードの着こなしが満載でしたね。
ちなみに日本ではそこまで認知度が高くないですが、CFDAとはファッション業界のオスカー賞ともいわれるほど有名な賞で、1984年に開始されてからもう30年近く経っている名誉ある賞。 ニューヨークで行われる授賞式にはセレブ達が大集結します。
賞は部門ごとに分かれていて ■Womenswear Designer of the Year(レディースウェア) ■Menswear Designer of the Year(メンズウェア) ■Accessories Designer of the Year(アクセサリー) ■Lifetime Achievement Award(功労賞)
※メンズウェアはTOM FORDが大賞を獲得しました。
デザイナー達のタキシードの着こなし
① Zac Posen (ザック・ポーゼン)
-タキシードのポイント
定番のネイビー&ダブルのタキシードですが、ボタン位置が胸のかなり高い位置にありVゾーンが狭いので、脚が長く見えるのがメリット。
またシャツの色はブルーグレーというチョイスがかなり上級。靴は紐なしのブーツ、、、彼クラスですと分かってやってるので許されます。
-ザックポーゼンとは?
ニューヨーク生まれのザックポーゼン。自身のブランド名を冠した「Zac Posen」のデザイナーです。彼は服飾デザイナーとしてはもちろんですが、パッケージなどのデザインエディトリアルでも有名。ルイヴィトン、モエ・シャンドンのボトルをデザインしたり、英国車ジャガー、英国製の高級革製品のスマイソンなどとコラボデザインなど手がけています。
②Prabal Gurung (プラバル・グルン)
-タキシードのポイント
タキシードというかスーツのほうは彼もダブルブレストですね。着丈はおしり半分程度隠れるくらいで、ザックポーゼンと同じです。彼のジャケットはボタンが特徴的でかなり大きめの白蝶貝?を使用しているのでしょうか。
ブラックのネクタイにブラックのスーツですが、葬式感は全くありません。パンツの丈がちょっと長く感じるのとポージングが内股なのが残念(笑)
-プラバル・グルンとは?
プラバル・グルンはシンガポール生まれ、ネパール育ち、インドの大学出でイギリスに渡りキャリアを積んでニューヨーク(←イマココ)という本当の意味でグローバルなデザイナー。ミシェル・オバマさんや英国キャサリン妃など政治家、皇室関係に評価が高い、上品なデザインが売りです。
ちなみに2015年が全日空60周年で、彼は10代目新制服のデザイナーとして外国人で初めて起用された人で、オンワード樫山のICBのデザインなども経験があります。(羽生くんのポーズが痛い)
③ FRANCISCO COSTA(フランシスコ・コスタ)
-タキシードのポイント
タキシードのほうはダークネイビーのタキシードを1つボタンで締め、胸の拝絹とパンツの側章もダークネイビー、極めつけに靴はベルベットのパンプスと、「オシャレとマナー」を同居させた、流石すぎる着こなし。
ブラックのネクタイも絶妙にバランスがよく、新郎さんはもちろん、主賓で挨拶される方がこんな人だったらもう最高です・・・。
–フランシスコ・コスタ
カルバンクラインのクリエイティブ・ディレクターのフランシスコ・コスタはニューヨークファッション界の重鎮です。シンプルかつモダンなデザインが、トム・ブラウンらと並んでミニマリズムの象徴といわれているほど。彼もブラジル出身とニューヨークの人ではないのですね。ジョージ・クルーニー並みのイケメンです。
MARC JACOBS(マークジェイコブス)
-タキシードのポイント
ブラックのタキシードにブラックの蝶ネクタイ、ボタンはひとつボタン、光沢感のあるエナメルの革靴、これぞタキシードという着こなし。彼のようなプロフェッショナルは「正装はベーシックたれ」ということをわかっているのですね。
-マークジェイコブスとは?
なんとなくお茶目な写真のマークジェイコブス。今では超有名ブランドとして、表参道他日本全国に彼のストアがありますが、その理由は彼のブランド立ち上げをオンワード樫山が手伝ったから。
もちろん1997年から2014年までルイヴィトンのチーフデザイナーとして活躍した彼の手腕を忘れてはいけないところです。
という訳でいかがでしょうか?新郎さんも是非自分のスタイル見つけてみてください!