上質なタキシード、ブラックスーツに身を包んだら、足元も抜かりなく全身キメたいものですよね。心理学によると、人の目線は目元から足元にかけて流れていくそうです。
おおよそファッションの関係者も「オシャレな人だな」と認識する時は、まず全体を、そしてヘアースタイルから足元の靴にすべるように目線を配っていきます。
最後の靴までを見て、脳内審査した上で「あ、この人はオシャレな人だな」と烙印を押すわけです。
ウェディングは女性にとっても男性にとっても、エレガンスに装うべき大きなイベント。かのサルヴァトーレ・フェラガモは「良い靴を履きなさい。良い靴は履き主を良い場所に連れて行ってくれる」と名言を残していますが、よい靴で式を迎えればきっと幸せな人生が待っているはず。知識を得て、妥協せずにきちんとしたものを選びたいですね。
結婚式で男性が履くべき 靴の種類
1,オペラパンプス
フォーマル度:☆☆☆☆☆ 価格:☆☆☆☆ 使い回し度:☆☆
映画やドラマで見たことのある方も多い、オペラパンプス。オペラと言う名の通りオペラ観劇や音楽会・舞踏会・晩餐会用に着用されます。リボン飾りにパテントレザーが一件女性の靴のようですが、燕尾服やタキシードといった装いの際のモストフォーマルなルームシューズ。
ソールは薄く、外での着用には不向きですがフォーマルな印象は非常に強いです。価格はパテントレザーであればお安めで、イギリスのブランドジョンロブでも10万円弱、クロケット&ジョーンズなどは5万円弱で購入可能。
特別な機会だからこそ履いてみるのもアリです。
2,パテントレザーのプレーントゥ or ストレートチップ
フォーマル度:☆☆☆☆☆ 価格:☆☆☆☆ 使い回し度:☆
フォーマルシーンで多く目にするのはこちらでしょう。一般的なドレスシューズに近く、デザインも馴染みやすいと思います。
では「なぜフォーマルではパテント(エナメル素材)を履くか」といいますと、男性がパートナーの女性のドレスを靴墨で汚さないためです。特に結婚式では新婦の純白のドレスを汚してしまう恐れが出てきます。また光を反射するため華麗な印象も充分にあります。パテント素材は乾いた布で磨くだけで充分な光沢が出るのです。
価格はこちらも本革よりは安いため購入はしやすいでしょう。先のジョンロブやクロケットジョーンズ、エドワードグリーンなど主要イギリス靴メーカーからREGALなど国産まで幅広く選べます。
3,カーフレザーのストレートチップ
フォーマル度:☆☆☆☆ 価格:☆☆☆ 使い回し度:☆☆☆☆☆
「あれ?普通の革靴じゃない?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、その通り。牛革の一般的なレザーシューズです。しかし同じドレスシューズの中にも順位があります。
最もフォーマルなのがプレーントゥ、そしてストレートチップ、セミブローグやフルグローブと並びます。最もカジュアルなのがコインローファー。
主役の新郎さんが、厳格なホテルや式場での結婚式で履くべきはプレーントゥかストレートチップが相応しいです。そして内羽根式のもの。他はなるべく避けた方が無難です。(もちろんビーチや屋外など比較的カジュアルな結婚式の場合は別)
価格は様々ですがビジネスシーンにも使え、メンテナンスをしていけば長く愛用する事ができます、また質の良い革のものだとより上品に見えます。少し奮発して上質な革靴を用意されるのもよいのではないでしょうか。
国産でも皇室御用達の大塚製靴や三陽山長など上質なものが買えます。パートナーのドレスを汚さないようにだけご注意を。
その他、細かい注意点
①内羽根 or 外羽根
続いて赤丸部分のシューレース周り(羽根といいます)にもデザインがあります。
左側の内羽根がフォーマル、右側の外羽根はカジュアルです。内羽根は以前紹介したイギリスのアルバート7世が儀礼時にパンプスに変わって発明したものと言われており、その誕生にはフォーマルの歴史があります。
またボリュームも抑えた見た目でスッキリしているのでエレガンスな雰囲気があります。
一方、外羽根は紐の部分が全開するので、着脱が比較的素早くできるうえに、フィット感の調節も容易にできる点が、靴本来の要素として理にかなっているという事で、狩猟用や屋外での作業用など実用的なシューズ(運動靴)として発達しました。
②ローファー、茶靴はやめておきましょう
ローファーはカジュアルシューズの代名詞。紐が無くても履けることからラクチン靴として認識されています。ハーバード大学やイエール大学(俗に言うアイビー・リーグ)の学生らの着用で世に広まりカジュアルな革靴として定番です。
③奇抜なロングノーズやシークレットシューズ系はダメ。
足がとても大きくに見えてしまって不自然になりますし、綺麗なパンツのシルエットが台無しとなってしまいます。そして大概は革でなく合皮です、安物買いの銭失いをしてしまう前にやめておくの方が賢明です。
まとめ
衣装は完璧でも、靴の選び方一つでも印象が変ってきます。
革靴だったらなんでも良いということでは決してなく
まずは基本を知り、サイズとスタイルにあったものを選び
ちゃんとしたものを履くようにしましょう。
是非一度ご相談くださいね。
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