130人の日本人男性を被写体として「ダンディズム」をテーマに撮り下ろし一冊に集約した『JAPANESE DANDY』が今年発行されました。
日本のファッションに影響を与えているセレクトショップや百貨店のバイヤーや重役達はもちろん、さまざまな分野で活躍されている紳士達のありのままのスタイルが撮り下ろされています。
「昨今の過度なカジュアル化、ドレスダウンされたファッション、とくに男性においては本来の伝統的なスーツスタイルの基本なども欠落したまま、ただ着崩したファッションが時代のスタイルになろうとしています。それはある種の時代の要請なのかもしれませんが、テーラードというスタイルは長い年月をかけて育まれてきたものであり、その伝統を無視した着こなしがすべてになってしまうようなことがあれば、それは残念でなりません。」
と述べているのは、この本のプロデュースとディレクションを担当した河合正人氏
今日、スーツと言われるものは大半がビジネススーツとなり、いわば仕事着としてのがほとんどです、お洒落で着るような、いわゆる「タウンスーツ」と呼ばれる趣味性の強いものは減ってきている現状ですよね?
しかし、やっぱりかっこいいものはかっこいいのだと改めて思うのと、流行の服や着こなしをせずとも自分のスタイルや気分にあったものをチョイスし纏う、あくまでも自分らしくが一番であって、そこを極めていくことがダンディズムに繋がるのでは?と勝手に解釈させていただきました。
「ただの服マニアでどんなにお洒落をしたってダンディとは言わないよ、仕事に向き合う姿勢から自然と雰囲気なんて外へ溢れるもんだ。」
以前勤めていたところの僕の師匠(上司)はかつてそんな事を言っていました。
たしかにここに載っている紳士達、一人一人から、その男の内面が紙面から滲み出ている。
まじめに仕事に向き合う男達の履歴書のようです。
きっと20年、30年経った時は貴重な資料となるんだろうなあ。