さて本日は、新郎さん向けのオーダータキシードで超人気のロロ・ピアーナ(LoroPiana)という生地のブランドをご紹介します。
ダンヒルやエルメネジルド・ゼニアに比べると国内では新郎さんにはなかなか認知が低いブランドですが、新婦に聞いていただければファッションがお好きな方はご存知かもしれません。
本業はミル(生地製造)ですが、プレタポルテ(既成服)やオーダーメイドもやっていて、東京ですと、銀座と六本木ヒルズに路面店があり、伊勢丹、高島屋にも店舗があります。
ロロ・ピアーナの歴史
ロロ・ピアーナは1936年にイタリアのクアローナ(ミラノの少し上)で創業された服地メーカー兼プレタブランド。
歴史自体は他のミルに比べてわりと新しいブランドで、現在のオーナーはピエルルイジ・ロロピアーナさん (創業者から数えて6代目)。 別名「カシミヤ王」と呼ばれています。
ロロ・ピアーナのここが凄い
①本国イタリア、フランスでは超高級ブランドとして認知。「真のお金持ち」のブランド。
ヨーロッパにはいろんなファッションブランドがあります。ルイ・ヴィトン、プラダ、グッチ、イブサンローラン、エルメス、ジバンシー・・・など挙げるとキリがないですが、当然それぞれのブランドには格があります。
歴史、品質、金額など尺度は様々ですが、プラダやルイ・ヴィトンなどとは一線を画し、ハイエンドで真のお金持ち御用達なのがロロ・ピアーナです。
例えるなら、成金IT長者がルイヴィトンやサンローランのバッグをこれ見よがしに持ち歩いて、フェラーリを乗り回すみたいな印象ですが、ロロ・ピアーナを買う人は、見た目は質素なおじさんですが自宅は鎌倉の大豪邸、車はセンチュリーみたいなブランド。
カシミヤのニット一枚40万円、とかです。もし、お店でオーダータキシードなんて作ったら70万超えクラスです。
②ルイ・ヴィトングループのウール、カシミヤを一手に担う品質の高さ。
ルイヴィトングループ(LVMH)といえば、ルイヴィトンはもちろん、ロエベ、セリーヌ、ジバンシー、フェンディなど超高級メゾンを一手に抱える巨大ブランドグループ。
実は、ロロ・ピアーナは2013年にLVMHに株式の80%を取得され、グループの一員となりました。エルメスの会長もこの事件を「脅威」と呼んだとか。そのくらい良質なウールやカシミヤの確保がブランドにとっての課題であるってことですね。
現在は高い品質を活かし上記のブランドへの生地を提供しています。もちろんイタリアのスーツブランドである、 キートンやブリオーニ、ベルベスト、イザイア、から、私たちTHE GENTSなどのブランドにも服地を供給し続けています。
そのおかげで自分たちもタキシードをお作りできています(笑)
③羊の毛の購入から実際の商品生産までを一貫管理。
服地メーカーには、2種類があります。服地のプロデュースのみを行う”マーチャント”と呼ばれる業態(生地はどこかから買い付ける)と、製造までを行う”ミル”と呼ばれる業態(生地は自分で織る)。
ロロ・ピアーナの場合ははその2つの枠を超えて、糸の原料となる繊維の生産、糸を作るための紡績、 そして織った布地をスーツやシャツなどに商品化するところまで、一貫して自社で行っています。
同じSPAでも糸の生産・紡績まで自社で手掛けるところはなかなかありません。そのような一貫化された 世界有数の巨大テキスタイルメーカーとして、ロロ・ピアーナは特権的な地位を得ています。
④商品・生地の品質管理が凄い
ロロ・ピアーナ社がすごいのは、通常SPAと呼ばれる業態が、「大量生産による薄利多売」企業が多い中、 世界最高級のトップレンジのブランドを相手にしてのみ、成し遂げているところです。
実際に毎年オーストラリアで取れる羊毛(ウール)の中でもSuper100’s以上(糸が細く光沢感のある良い生地)の最高級の原毛の30~40%を買い付けるといわれています。お金が無いと難しいですよね。
さらにロロ・ピアーナ社はウールに限らず、カシミヤやビキューナといった素材でも世界トップシェア。それがカシミヤ王の由来。ちなみに カシミヤは原産地である中国に研究開発施設を独自に設立するほどの力のいれよう。
オーダータキシードにオススメなネイビー・ブラックあります
ロロ・ピアーナの生地は本当に柔らかくて気品があり、私個人的にも大好きな生地ブランド。「ノーブル」(高貴)かつ上品な「色気」はブリティッシュにない魅力です。
洋服の仕上がりに気品を求める新郎さま、新婦様には是非オススメしたい生地の一つ。上質なオーダータキシードにピッタリのネイビーやブラックもご用意がございます。
というわけでいかがでしょうか?ロロ・ピアーナ。
上記生地を使ったオーダータキシードの場合価格は129000円+税です。
是非、実際にサロンにて生地の風合いなどを確かめてみてください!